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2009年8月16日 (日)

Seagateメーカー保証

最近販売されているSeagate製ハードディスクは、販売店でバルク扱いであっても、3年または5年のメーカー保証がついている事になっている。

Label

不幸にも、メーカー保障を利用する羽目になってしまったので、その顛末を報告したい。

8月7日にRAID1運用しているアレイの1本がFail(故障)してしまった。実はこれが2回目で、6月に起こった1回目は以下のように『仮』復旧していた。

  • コンピューターをシャットダウンして、Failしたディスクの接続を外す
  • コンピューターを起動する:この時、生きているほうのディスクに「相方が居なくなった」と言う意味の情報が記録される
  • コンピューターをシャットダウンして、Failしたディスクを再接続して、再起動
  • Failしたディスクが『一時的に仮死状態』だった場合は、アレイの再構築が自動的に始まる(自動的に開始しなければ、Windows上のアレイ・ユーティリティーを使って手動再構築)
  • 再構築完了後、Windows上のアレイ・ユーティリティーで同期(確認と修復)を行う

1回目の時、最後のステップでメディア・エラーが2つ発生し、ブロックの再割り当てが行われた。この事から、隠れていたメディア表面の欠陥が顕在化し始めた可能性を疑い、これが更に広がるのか、このまま安定化するのか見極めるため、『仮』復旧扱いで様子を見ていたところだった。

今回は、同期処理を始めて割と早い時期にメディア・エラーが出ていたので、メディア表面欠陥の顕在化が広がったのだろうと思って、処理を走らせたまま寝てしまった。朝起きたら、予想に反して、同じディスクがFailして同期処理が中断していた。これは想定外である。

とりあえずアレイを復旧する(と言う名目で)Barracuda 7200.12 500Gbytes(壊れたアレイで使っていたのは7200.11:Firmwareアップデート済み)を2本調達、新しいRAID1アレイを作成、片肺で動いているアレイからAcronis True Image Homeでクローン化し、同期処理を行って『とりあえず』の作業は完了となった。

やはり500Gbytesプラッターは1割以上速い! しかし、外周と内周の速度差は大きくなったような印象がある。

さて、Failしたディスクの始末だが、手始めに不良セクターの有無を確認するため、non-RAIDディスクとしてWindowsで完全フォーマットを行ったが、不良セクターは全く発生せずに正常終了してしまった。もしかするとディスクのFirmwareが自動的に不良セクターの代替処理をしているかもしれないので、S.M.A.R.T.情報を確認するも、代替処理が行われた形跡はない。

次に、Seagate謹製・SeaTools(DOS版)でテストを行ったが、興味深い結果となった。Shortでは「DST(セルフテスト)でElectrical Elementにエラー発生」となったが、LongはPass(合格)した。LongがPassするのは予想していた。と言うのは、Longでテストしている事はWindowsの完全フォーマット同様、全てのセクターが正常に読み取れるかどうかであって、異なるのは正常に読み取れなかった後Firmwareレベルで不良セクターの代替処理を行うことである。Firmwareレベルで代替処理が行われてしまうと、Windowsからは不良セクターは認識できない。また、全セクター正常に読み取れたとしても、ディスクの制御基板やヘッドなどの全ての機能を試したことにはならない。

結論は「ディスクの制御基板の故障」である。テストのShortでDSTのElectric Elementエラーが出る場合、他にマザーボードのSATAインターフェイスやケーブルの接続状況の問題も疑われるが、これらについては別途正常性確認済だ。その上、実運用中に2回、復旧処理中に1回、合計3回も実稼働環境でエラーが検出されているのだから、故障であることは間違いない。

ここに来て、話題のメーカー保証を利用しよう、と言う事になる。8月9日の事だ。しかし、RMA(Return Material Authorization:返品承認)を取り付ける際、これまで述べた様な微妙な故障状況を伝えなければならないかと思うと、かなり気が滅入ったが、これは全くの杞憂だった。

http://www.seagate.co.jp/ホームページ(実際には異なるURLにリダイレクトされる)から「サポートとダウンロード」→「保証/返品」→「製品の返品」→「保証チェッカー」と進み、保証を受けようとするハードディスクの「出荷先の国(日本=Japan)」、「モデル番号(ST・・・)またはパーツ番号(P/N)」、「シリアル番号(S/N)、そしてグラフィック表示された文字の読み取り結果を入力(人間が操作していることの検証)し、保証期間中であることが確認されれば、自動的にRMAが受け付けられるようだ。実際に手続きを行ったのは、8月10日の朝の早い時間帯だった。

しかし、これで全てのハードルがクリアできたわけではない。まだ2つ大きな壁があった。

途中まで日本語だが、ある時点から完全に英語のみのやり取りになったのだ。ただし、間違えて私のほうから英語に切り替えてしまった可能性があることに今気づいたが、後述する様に、代替のハードディスクはシンガポールから発送されるので、最後まで日本語で通せるとも思えない。私の経験の通りであれば、信用できるが英語のみで説明されている海外のショッピングサイトで不安なく買い物ができる程度の英語力がないと辛いだろうと、私は感じた。

ちなみに、自動発信と思われるが、RMAが受け付けられた確認として「Seagate Order Confirmation – 100xxxxxxx」と言う件名のメールが送られて来た。当然内容も英語だ。一見、何かの注文を受け付けた事の確認のように見えるが、中を良く見ると「Price: $0.00」とある。恐らくSeagateでは、直販と保証のための製品出荷に同じビジネスプロセスを用いているのだろう。このメールの中にShipping Method(発送方法)として「Standard Shipping: 3-7 days」と記載があった。故障したディスクが先方に着いてから代替品が発送されるまでの日数ではあるが、意外と早く処理されそうだ、と感じた。

もう一つは、故障品を発送する際の梱包方法の指定がかなり細かいことだ。一応日本語で「可能であれば、製品を購入したときの梱包を使用してください。」とか「製品保護のため、各ユニットを2インチ(約5cm)の厚さの緩衝材で固定し、ダンボール箱の中に入れてください。発泡スチロール、発泡ビニール・シートや新聞紙などは使用しないでください。」などと書かれているが、これを読んだだけで具体的なイメージがつかめるとは思えない。秋葉原あたりの販売店では帯電防止袋と発泡ビニール・シート(エアキャップ、俗称プチプチの事)に包まれただけでハードディスクが売られていたりする現状を、Seagateの人たちは恐らく知らないのだ。しかも日本語の説明のページからリンクされている、『詳しい方法』の説明は全て英語と来ている。

彼らが期待している梱包は、こんな物らしい。

Packing

これは、最終的に返送されて来た、新しいハードディスクに使われていた梱包材である。白い発泡ウレタン材が「2インチ(約5cm)の厚さの緩衝材」だ。上下を「2インチ(約5cm)の厚さの緩衝材」に挟まれた、黒く見える発泡ウレタン材(少し密度が高いので発泡ポリエチレンかもしれない)に丁度ハードディスクが納まる穴が空いていて、そこに帯電防止袋に入ったハードディスクが収められていた。

恐らくこんなものだろうと言う察しはついたものの、さすがにこれは準備できない。手元に25cm x 28cm、厚さ8cmほどの段ボール箱があったので、30cm角・厚さ4cmの座布団用発泡ウレタン材を2枚買ってきて、箱に合わせて鋏で切り取り、真ん中にハードディスクを買ったときに入っていたブリスターパック(SeagateではSeaShellと呼ぶらしい)の大きさの穴をくり貫き、そこに帯電防止袋に入れた上でブリスターパックに入れた故障ディスクを収め、その上下をくり貫いた発泡ウレタンの厚さを2/3にしたもので押さえて発送した。これでOKだった訳だが、送料含め千五百円ほどかかった。発送先は国内である。「SANBUGUN, CHIBA」と表現されていたが「千葉県山武郡」の事であって、「・・・三部郡」ではない、念のため。

私は東京居住なので、発送した10日の翌日には故障したディスクが指定された場所に届く。宅配業者のWebサービスに拠れば、朝一番で到着した事になっている。その後、RMA番号と送られてきたディスクラベルのS/Nなどの照合が行われるのだろう。8月11日午後早い時間に「Seagate RMS Receipt Acknowledgement RMA#: 100xxxxxxx」と言う件名のメールが届いていた。故障品を受け取った事の確認である。本文に「Customer Bill-To:」の様な記述があり、一瞬ドキッとさせられるが、やはり請求金額は$0.00だ。ただし、請求金額は添付されたHTMLファイルにしか書かれていない。

8月12日の午後には「Ship Advice for Shipper Number xxxxxxxx」と言う件名のメールが届いていた。代替ディスクの出荷案内である。てっきり出荷も千葉からだと勘違いして、翌日には届くかと思っていたが届かない。もう一度メールを良く見ると、差出人が「SingaporeSvc・・・」となっているし、本文に「UPS(United Parcel Service:米国の国際宅配業者)で送った。TRACKING NUMBERはかくかくしかじか」と言う内容がある。UPSのWebで確認すると、シンガポール→フィリピン→成田と空輸されているではないか。14日には届けられた。

今回強く感じたのは、Seagateでは保証の仕組みがちゃんと、それもかなり迅速に機能している、と言う事だ。多分、昨年暮れごろから今年始めにかけて取り沙汰されたFirmwareの問題でかなり改善された可能性もあるのだろう。ただし、私は購入時点で製品を登録していたからこうなったのかもしれないし、していないとどうなっていたか分からない。

他のハードディスクメーカーについて私が確認できた範囲では、Western Digital、Samsung、およびHGSTともホームページから「返品」または「保証」に関するページへのリンクがあるが、日本語で読めるのはWestern Digitalのみで、他の2社は入口から即英語だった。ただし、Western Digitalについて全て日本語で対応してもらえるかどうか分からないし、バルク扱いで販売されているハードディスクに保証を適用するかどうか、どの会社についても定かではない。

また驚いたのは、500Gbytesのハードディスクの値段が、世代が一つ進んだだけで半額になってしまった事である。出始めのBarracuda 7200.11 500Gbytesを買った時は一万円を切っていることに驚いたのだが、今回調べて7200.12 500Gbytesが五千円を切っている事を知り、躊躇無く2本調達を決めた。

結局、当面用途の決まっていないBarracuda 7200.11 500Gbytesが2本、浮いている。

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