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2011年3月 1日 (火)

シマリスと暮らす(3)惜別

シマリスがどこかに旅立ってしまってから、もうすぐ1年になる。
口では「ペットロスなんて関係ないよ」と言っているが、いままでこの事を記事にする気にならなかった。

自分より長生きしそうな動物をペットにすべきではない、と私は思っている。
だから、ペットを飼い始めるときは、終わりがあることを覚悟しているつもりだし、人にもそうすべきだと言ってきた。

しかし、心には意思でコントロールできない部分があるのも事実だ。

この話題の3回目に「惜別」は、あまりに唐突ではあるが、事実なので一旦ケリをつけないと先に進めないと思った。思い出話として、この話題は続けたい。

この記事が、この春からシマリスを飼ってみようと思っている方の参考になれば幸いである。

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シマリスの寿命

私の参考書(今手元にないので記憶頼りだが)には「飼育下では5年くらい。なかには10年長生きする個体もいる」と書いてあったように思う。
今回次第に衰弱して行った様子からして、天寿を全うしたのだと信じている。満6歳だった。

しかし、実際には事故死してしまうシマリスが少なくないらしい。
体重が千倍近く違う生き物と共存するがゆえに避けられない事故、それも懐いていればいるほど起こりやすいのだから厄介である。
そうでなくてもケージの外は、シマリスにとって致命的なものでいっぱいだ。
シマリスを部屋の仲で放し飼いにする人も居るようだが、私にはその勇気は無い。

実は3回ほど「殺っちゃったかな…」と思ったことがあるが、幸い大事には至らなかった。


成長の記憶

最初の年の秋まで、本来なら兄弟や母親と過ごす期間は、従順な「いい子」だった。

最初の冬が始まる頃から、自己主張が強くなってきた。嫌なことをすると噛み付くようになったのだ。
一つにはシマリスは本来冬眠している時期に気が荒くなる現象であり、もう一つは成長したということだったのだと思う。
野生なら母となり子リスを護り育てなければならない。その準備ができたということだろう。
母は強し、だ。

春になり発情すると、その期間はとても従順になる。
それをきっかけに、気の荒さみたいなものは影を潜めるのだが、子リスの頃の従順さに戻ることは無かった。
私が飼い主だとわかって接してくれているものの、一定の自分の世界のようなものを持つようになった。
そして冬になると、最初の年の何倍か気が荒くなった。

こんなサイクルの5回目に入った2009年の春、少し動きが鈍くなったような気がした。
体重が増えすぎたのかと思い測ってみたが、110グラム程度で肥満というほどではない。
まぁ年齢相応、これから徐々に衰えていくのかしら、と思ったが、秋ごろまで同じような水準、今で思えば結構元気な状態を保っていた。

しかし、その年の冬は少し様子が違っていた。あまり気が荒くならなかったのだ。
それに部屋は十分暖かく冬眠に入るはずが無いのに、ねぐらからあまり出てこなくなった。
また参考書に書いてあったとおり、自分で登った高い所から降りるのがつらそうになった。
それでも食欲はあるし、ケージから出してやれば、以前ほどではないにせよ元気に走り回っていたので、まだしばらく大丈夫だろうと思っていた。

年が明けて2月の始め頃だったと思うが、例のピヨピヨ鳴きが始まった。
例年なら丸1日位ピヨピヨやっていたのだが、3時間くらいで終わってしまった。
あれれ、と思ったのはそれだけでなく、見かけも老け込んだし食欲が落ちてきた。

下の写真は2月半ば、庭で採ったハコベを食べている様子だ。Imgp1236

この頃には好きな葉物、そしてイチゴやプチトマトは食べるが、主食というべき種子類(ヒマワリ、カボチャ、など)を食べる量がめっきり減ってしまった。

この後、加速度的に衰えが進み、大好きだったリンゴジュースを残すようになり、3月中旬までにはとうとうプチトマトしか食べなくなってしまった。
下の2枚の写真は、3月7日にプチトマトを食べているところである。このころは、まだ半分以上食べられていた。
R0011117

R0011123

彼女は、ケージの上に乗せた大きな植木鉢をねぐらにしていた。そことケージは、直径約10cmのトンネルでつながっている。
先に触れたように、ねぐらに上るのは自分でできるが、降りるのが相当つらくなってきていた。
食料はねぐらにも貯食してあったが、飲み水やトイレはケージまで下りなければならない。
私が家にいるときは、時々ねぐらの天井をあけて、ケージまで腕を貸して下ろしてやっていた。

下の3枚の写真は、3月19日のものだ。誘ったら一旦ねぐらから出たものの、辛そうに戻ってしまった。R0011134

R0011135

R0011136


別れ

随分弱ってきていたので、3月23日はずっと家にいることにした。
朝やったプチトマトは一口齧っただけ。水もほとんど飲まなくなってしまったので、トイレもほとんど使っていない。

昼の12時50分頃、ねぐらの中で動いたような気がしたので覗くと、外に出たそうに眺めている。
天井をあけてやったら早速腕に乗ってきた。
一瞬、意外と元気なのかなと思ったが、様子がおかしい。
ケージに下ろしてやろうとすると、「ちがう」としぐさで伝えてきた。そして「お気に入りの場所に行きたい」というしぐさを見せる。

手許にあったカメラで写真を撮る。
あわてているのでピントがおかしいが、前肢に力が入っていないのがわかる。
時刻は12時51分。
R0011137

『お気に入りの場所』は、廊下の突き当たり・ベランダに出るガラスのはまったドアの所である。よく下の写真のようにくつろいだり、毛繕いをしたりしていた。この写真は、同じ年の1月上旬のものだ。Imgp1164_2

『お気に入りの場所』に着き、彼女を落とさないようゆっくり腕を床に近づけていたら、残り10cm位のところで自分から降りてしまった。
元気なときなら、待ちきれずにもっと高い所から飛び降りることもしばしばだったが、このときは足を踏み外したように見えた。
今思うと、その瞬間すでに旅立ってしまっていたのかもしれない。床には降りられずに、落ちてしまったのだ。

あわてて両手ですくい上げると、半ば驚いたような、そして少し苦しそうな表情をしていた。徐々に目から光が失われていき、そして、そのまま私の掌のなかで静かに息を引き取った。
長い時間に感じられたが、実際は写真を撮ってから30秒も経っていなかったと思う。
その日、家族は外で昼食をとることにしていたので、他に誰も居なかった。

もちろん喪失感はあったが、同時に「もう心配しなくていいんだ」と、少しホッとしている私がいた。


お墓

ペットはいずれお別れするものと覚悟していたが、そこまでは考えがまわらなかった。

子供のころ飼っていた小鳥たちは、庭に穴を掘って埋葬した。土葬である。
当時は当たり前のことだったが、建て込んだ住宅街の猫の額ほどの庭では、さすがにそれはマズいだろう。

昼食から帰ってきた女房と相談して、火葬した後の骨なら今の庭に埋葬しても大丈夫だろうということになった。
それなら、シマリスが実を喜んで食べていたヤマボウシの根元に埋めてやろう。
Imgp0430

火葬を頼む業者を探す前に、ペットフードの箱で棺を作ってやった。女房が庭の花を摘んで飾ってくれた。
見ただけでは、まるで眠っているようだ。
R0011143

インターネットで検索すると、ペットを火葬してくれる業者が予想以上に多数みつかった。時代だね。
料金の安いところは、ほぼ全て遺体を預かり火葬して返骨するシステムだが、これは気が進まなかった。
帰ってきたのが自分のペットの骨かどうか、確かめようがない。というか、私が業者だったら、その辺の手を抜いてコストを減らそうとするだろう。たとえば、シマリスやハムスターを100匹くらい集めて、まとめて火葬してテキトーに分ける、とか。

料金は高いが、深大寺動物霊園に立会返骨(遺骨お持ち帰り)で頼むことにした。\26,00は、シマリスに関する一回の出費では最高額である。
セントバーナードのような大きな犬でも火葬できる設備をシマリス一匹が独占することを考えれば、決して高くないと思う。ちなみに特大犬は\83,000だ。

シマリスの体の一部だった水素、酸素、そして炭素は、いま深大寺の森の一部になっているはずだ。
そしてカルシウムとリンは、我が家のヤマボウシの一部になっている。


悪い予感は的中するものだ

それから一ヶ月も経たない内に、ペット葬祭業者が火葬するため預かった遺体を、飯能と秩父の間にある正丸峠の飯能側に不法投棄した事件が摘発された。

大量生産されている工業製品なら、安く入手したものが、より高く売られている商品と同一であると多くの場合主張可能だ。しかし、サービスならどうだろう。
全く同じ内容・品質と思われる2つのサービスが、かなり異なる価格で提供されていたら、その差について納得できる説明がなければ気持ちが悪くないだろうか。
気持ち悪さに目をつぶって安いほうを選んで、その結果に満足できなかったとしたら、それは買い手の責任だと思う。

もちろんペットの遺体を不法投棄した業者は悪いが、その業者を選んだ元飼い主たちに反省すべき点はないのだろうか。

また5千円で、1万円するのと同じ内容・品質のサービスを得られたと買い手が感じているとしても、5千円のサービスは結局、雇用を考えれば社会的に1万円のサービスの半分、またはそれ以下の価値しかないんじゃあないだろうか。

あまりに価格の安さを追求しすぎると、結局自分や子供たちが貧しくなるだけだと、最近思うことが多い。

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