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2012年10月

2012年10月26日 (金)

伝統的なテスラコイルのシミュレーション

高圧トランスとスパークギャップを利用する伝統的なテスラコイルがどのように動いているのか、回路シミュレーターを用いて調べてみた。
回路シミュレーターは SIMetrix/SIMPLUS Intro Release 6.2e を利用した。これは
SIMetrix Technologies Ltd のサイトからダウンロードできる無償・無期限のデモ版である。シミュレーションできる回路規模が制限されていて一部利用できない機能があるが、機能ブロックごとにシミュレーションを行えば、大抵の場合問題にはならないと思う。なおダウンロードの際、Eメールアドレス、氏名、および居住国の登録を求められる。

ユーザーインターフェイスは全て英語だ。インターネット上に日本語の解説サイトが複数あるので英語が苦手でも何とか使えると思うが、日本語化されている場合に比べて使い勝手が劣ることは否めない。CQ出版から出ている解説本は高価で付属するアプリケーションのバージョンも古いが、豊富なサンプルや本家からダウンロードしたものには含まれない国産半導体や真空管のモデルが付いてくるらしい。そういったオマケ目当てで購入するのもアリかもしれない。

記事の準備がほとんど終わりかけた頃に気付いたのだが、Richie's Tesla Coil Web PageTesla coil operation および Tesla coil operation (part 2) セクションに、今回の記事とほぼ同じ内容を含む、伝統的テスラコイルの動作原理に関する包括的な解説が掲載されている。
Richie's Tesla Coil Web Page の管理人は実際にテスラコイルを製作して波形測定なども行った上で記事を書いているようだ。今回の私の記事は、現象の解釈は Richie's Tesla Coil Web Page とほぼ同じであるが、更に一歩二歩踏み込んだ結論を導けたのではないかと思っている。

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2012年10月 2日 (火)

テスラコイルとトランスの等価回路

テスラコイルがどんなもので、どのように働くのかについて以前から概略理解しているつもりだったが、最近もっと詳しく理解したいと思うようになるようなきっかけがあったので、定石に従い文献調査と実験を行った。
文献調査はインターネットでアクセスできる範囲、実験は回路シミュレーターで行い、当初の期待を裏切らない程度の成果があったので、これらの結果を別の記事にしようと思っている。ただし若干気懸かりな事がある。

後年何らかの経緯から「コイル」と呼ばれるようになったらしいが、ニコラ・テスラ本人が ”oscillation transformer” と呼んだように、テスラコイルの実態はトランスである。文献調査の一環としてトランスの等価回路を探したところ、テスラコイルに好適なものがネオテス株式会社のホームページで見つかった。同社代表取締役の牛嶋昌和が提唱しているものだ。

気懸かりなのは、私が探した範囲の他のWebサイトで牛嶋が提唱している等価回路と全く同じ内容に言及しているものは見当たらなかったこと、そして基礎的な法則などから「牛嶋の等価回路」を導出する過程が示されているのも見つからなかったことである。もしかしたら、トランスに詳しい人々にとってあまりに明白な常識で、いまさらとりあげるまでも無い、と言う事情があるのかもしれない。しかし、不安のある等価回路に立脚した議論を記事にするのも精神衛生上良くないので、備忘録をかねて、私なりに導出する過程を記事にしておこうと思う。

備考:
この記事を書いた時点の日本語版Wikipediaに「牛嶋の等価回路」に沿った内容が何項目かあるが、これらは牛嶋本人により投稿・編集されたものだと思われる。

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